〈真世界〉シリーズ


作:ロジャー・ゼラズニィ
ジャンル:SF小説



ブランド

【名前】ブランド
【登場作品】〈真世界〉シリーズ・前期5作品
【属性】アンバーの九王子の1人。創造神だが、全能神ではない神。

【大きさ】人間サイズ
【攻撃力】・怪力:同等の腕力を持つ兄は、2人がかりで1トン相当のメルセデスベン
      ツを持ち上げたり、人間サイズの悪魔を絞め殺したりできる。ブランドよ
      りより腕力が劣る妹(作中ブランドが羽交い絞めにできてる)は、狼男を
      空中高く放り投げ、そのまま膝蹴りで背骨をへし折ることができる。
     ・剣:ブランドを含む兄弟全員が、長兄より剣術(フェンシング)の手ほど
      きを受けている。達人である長兄には遠く及ばないが、全員鍛えられた戦
      士ぐらいの腕前があり、10人程度の兵士は楽に斬り伏せる。
【防御力】・人間の限界を多少上回るぐらい。
     ・不老不死ではあるが、大きな外傷を受けた場合は死亡する。一応、手足や
      眼球などの失った器官を再生する能力もあるが、完了まで数年かかる。
【素早さ】・人間の限界を多少上回るぐらい。

【特殊能力】
◎地獄騎行(ヘルライド):平行世界への連続移動能力。
・異なる平行世界を次々と渡り歩いていく能力。ブランドの血族全員が使用できる。作
 中では「アンバー(ブランドの出身世界)」以外の平行世界の総称が「影(シャドウ
 ズ)」なので、別名「影の歩行」とも言う。
・自分の足、または乗り物(馬・自動車・ハングライダーなど)で移動しながら行う。
 一緒に歩いている人や、乗り物の同乗者も一緒に平行世界へ移動する。
・例えば歩きながら青空と白い雲を見上げ、空の色が黄色であるとイメージすると、空
 が黄色い平行世界に移動する。次いで雲が紫であるとイメージすると黄色い空に紫の
 雲が存在する平行世界に移動する。…この様な過程を繰り返していくことで、少しず
 つ違った世界へと移動していくことができる。今いる世界と異なる要素が多い(イメ
 ージしなければならない「違い」が多い)世界への移動ほど、歩行or運転しなければ
 ならない距離が増えるが、最終的には「イメージすることが可能な世界ならば」どん
 な世界にも移動できる。
・「地獄騎行」能力には、単一宇宙の創造能力も含まれる。移動したい平行世界がまだ
 存在していない場合は、自動的に創造してから移動するからである。逆に、移動した
 い平行世界が既に存在している場合(自分または他者が既に創造した世界が目的地の
 場合)は、単純に移動する能力だけが機能する。
・作中で実際に移動した平行世界は「地球」「アンバー(ブランドの出身地である作者
 のオリジナル世界)」「混沌の宮廷(アンバーに敵対する悪魔たちが住むオリジナル
 世界)」「ティルナ・ノグス(ケルト神話の冥界)」「アバロン(アーサー王伝説の
 妖精卿)」など。
・実際には移動していないが「1人の傷ついた騎士が、敵騎士6人の死体のそばに立っ
 ている世界」から、「1人の無傷の騎士が、敵騎士6人の死体のそばに立っている世
 界」や「1人の騎士の死体のそばに、6人の敵騎士が立っている世界」に移動するこ
 とが可能だと作中で明言されている。
・未訳の続編シリーズ(アンバー後半シリーズ全5冊)では「不思議の国(ルイス=
 キャロルの作品世界)」などにも実際に移動している。
・移動先の平行世界の住人を徴用して軍を組織し、それを率いて他の平行世界に侵攻す
 ることも可能。強力なモンスターを探し出すか、品種改良で作り出すかしてから飼い
 ならし、他の平行世界まで連れ歩くことも可能。
・なお、服装・装備品・乗り物などは、その世界に相応しいものへと自動的に変化する。

◎影の転換(シャドウシフト):空想具現化能力みたいなもの。
・「地獄騎行」によってたどり着いた平行世界と一体化し、その内包物をイメージどお
 りに変化させる能力。ブランドの血族全員が使用できる。厳密に言えば「地獄騎行」
 と「影の転換」は同じ能力の異なる使い方である。
・「アンバー(ブランドの出身世界)」だけは変化させることはできないが、他の平行
 世界ならば、どんな世界でも自由に発動可能。
・変化させることができない対象は、(1)「地獄騎行」や「影の転換」の能力を持つ
 者の肉体、(2)生物の精神、(3)時の流れ の3つ。
・上記の3つ以外は、天候でも地形でも天体の運行でも物理法則でも、何でも変化させ
 ることが可能。作中では太陽を逆行させる(地球の自転を逆回転させる)、常時真昼
 にする(地球の自転を止める)、天気をうす曇りにして適度な気温を維持する、死亡
 直後の人間を生き返らせる(死因となった致命傷を、過去に遡って瀕死の重傷だった
 ことに変更する)、出身世界に置いてきた愛刀を召喚するなどの変化を行った。
・「影の転換」の発動には精神集中(起こしたい変化をイメージする)と、歩行または
 乗り物での移動を必要とする。精神集中に必要な時間と、必要な移動距離は、起こし
 たい現象の可能性(確率)に左右される。可能性が高い現象を起こすのは簡単だが、
 可能性が低い現象を起こすのは難しい。
・例えば、道端の石ころを消す(そこにはなく、別の場所にあったことにする)だけな
 ら、移動せずにほんのちょっとイメージするだけで可能。物理法則を無視して岩を浮
 かべ、敵の頭上から落とす場合には、十数秒間のイメージとその場で何歩かあるく必
 要がある。

◎トランプ:立体映像付き携帯電話+どこでもドアみたいなもの。
・ブランドの血族しか使用できない魔法のアイテム。様々な平行世界に散らばっている
 血族(父親や兄弟姉妹)と交信することができる。相手が同意すれば、交信中の血族
 をその場に召喚したり、逆に相手のいる平行世界に召喚されたりすることも可能。
・ただしブランドは血族と対立中なので、このスレ的にはあまり意味がない。
 (意味はないが次項の説明のために必要なので明記した)

◎人間トランプ:平行世界への瞬間移動能力。
・ブランドにしか出来ない(他の血族には出来ない)能力。「地獄騎行」によって一度
 移動したことのある平行世界へ直接移動できる。喩えるならググって目的のサイトを
 探しだすのが「地獄騎行」、ブックマークを使って目的のサイトに直行するのが「人
 間トランプ」。ブランドは最低でも、「地球」や「アンバー」や「パターン」が存在する
 世界への瞬間移動ができる。

◎影をすかして見る:平行世界を覗き見る能力。
・ブランドにしか出来ない(他の血族には出来ない)能力。「地獄騎行」によって一度
 移動したことのある平行世界を、次元を超えて見ることができる。例えば「地球」に
 いながら「アンバー」の様子を見ることが可能。

◎パターン破壊:平行世界群を消滅させる能力。
・ブランドの血族全員が使用できる能力。全平行世界の根源である「パターン」という
 図形を破壊することで、全平行世界を丸ごと消滅させることができる。手順としては
 「人間トランプ」で「パターン」が描かれている平行世界に移動する必要がある。

◎パターン創造:平行世界群を再創造する能力。
・ブランドの血族しか使用できない魔法のアイテム「審判の宝石」を所有していれば、
 ブランドの血族全員が使用できる能力。「パターン」を破壊し、全平行世界が消滅し
 た後で、新しい「パターン」を描き直す能力。実行後に新たに発生する平行世界は、
 ブランドの望む通りの性質を有する。

◎金縛り:10フィート以内の生物の神経系に干渉し、指一本動けなくする能力。
 ブランドが所有する魔法のアイテム「審判の宝石」の能力。

【長所】全平行世界をまとめて消滅させ、再創造することができる。
【短所】肉体的には、普通の人間とほとんど変らない。

【世界観の説明】
◎「アンバー」は、唯一の「実体」の世界である。
・「アンバー」は、万物の「根源」となる世界である。他の平行世界が滅びても「アン
 バー」は影響を受けないが、「アンバー」が滅びた場合、他の平行世界は全て消滅する。
・「アンバー」は、万物の「原型」となる世界である。他の平行世界に存在する物体は
 「アンバー」に存在する物体のバリエーションにすぎない。「アンバー」の都は、他
 の平行世界に存在する、あらゆる都市の雰囲気や属性をあわせもっている。「アンバ
 ー」の城は、他の平行世界に存在する、あらゆる城の雰囲気や属性をあわせもっている。
・作中ではわずかに仄めかされているだけだが、「アンバー」に生じた変化は、他の平
 行世界に影響を及ぼす。例えば政変がおきて支配者が代わった場合は、他の世界でも
 政変またはそれに準じることが起きるようである。

◎他の平行世界は、全て「アンバー」の「影」である。
・「アンバー」以外の平行世界を「影(シャドウズ)」と総称する。
・「アンバー」はただ1つだが、「影」は無限の数だけ存在する。
・「影」は、「アンバー」の影響によって誕生した世界である。
・「影」は「アンバー」とは決定に違って、新しい世界(新しい「影」)を生み出すことが
 一切ない。
・「地球」も「影」の1つであり、主人公(アンバーの王子の1人)が数世紀に渡って
 滞在していた世界である。「地球」の病院で、記憶喪失の主人公が目覚めるシーンか
 ら、原作は始まる。
・個々の「影」は、時間の流れる速さ・物理法則・天体・地形・生物・歴史などが少し
 ずつ異なる。「アンバー」に近い「影」ほど「アンバー」とよく似た世界であり、遠
 い「影」ほど、相違点が多い。例えば「地球」の火薬や内燃機関は、「アンバー」で
 は機能しない。

◎アンバーの十三子(九王子+四王女)は、「影」を支配することができる。
・アンバーの王子と王女は、「影」を自由に移動する能力(「地獄騎行」)を持つ。
 また訪問した先の「影」を自由に変化させる能力(「影の転換」)も持つ。
・アンバーの王子たちは、時々手を組むこともあるが、基本的に仲が悪い。王位継承を
 巡って、数百年以上も剣と魔法の壮絶な兄弟喧嘩を続けている。
・他の平行世界で「神」と呼ばれる存在は、来訪中のアンバーの王子か、その子孫か、
 影の人物(平行世界の同一人物)のいずれかである。
・ブランドは、作中で全平行世界の破壊と再創造を目指したが、主人公を含む兄弟たち
 の妨害によって失敗した。

【画像】http://zelazny.corrupt.net/trumps.php?amberiteID=3&artistID=

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